八王子江戸東京野菜研究会主催 川口エンドウを味わってみよう!に参加しました
2016年5月12日(木)八王子アミダステーションで開催された、多摩・八王子江戸東京野菜研究会主催の「今が旬!八王子の江戸東京野菜 川口エンドウを知って味わってみよう!」に参加してきました。
詳細はこちら → 今が旬!八王子の江戸東京野菜 川口エンドウを知って味わってみよう!
さて、今回は講座に同席させて頂いた、JR高尾駅南口からほど近い住宅街にひっそりとコミュニティバーを営む、「もっきんバー」の大野のどかさんが記事を担当して下さいました。
それでは、大野さんの記事をご覧ください。
八王子江戸東京野菜 川口エンドウとは
八王子グルメ探訪第2回、八王子グルメとしてご紹介するのは、八王子江戸東京野菜のひとつ、川口エンドウです。5月に収穫のピークを迎えた川口エンドウについて、知り、味わう講座が行われました。
主催の多摩・八王子江戸東京野菜研究会は八王子・多摩地域にて江戸東京野菜などの固定種についての活動をしている方たちのネットワークです。代表は福島秀史さん。
今回の講座は前半の座学で江戸東京野菜について学び、後半は実際に川口エンドウや他のエンドウを食べ比べて、その味の違いを知るという内容でした。
八王子には3つの江戸東京野菜があります。江戸東京野菜とは、江戸から昭和の各時代に東京近郊で栽培されていた伝統野菜で、いずれも固定種(在来種)。栽培の難しさやF1種(一代交配種)の普及により生産が激減しましたが、最近は個性的な食材として注目され、JA東京中央会が2011年に「江戸東京野菜」を商標登録されました。現在42品種が認証されています。
八王子の江戸東京野菜は、川口エンドウ、八王子ショウガ、高倉大根の3種類で、それぞれ種を絶やさないように農家さんが頑張って作り続けているそうです。特に高倉大根は1軒の農家さんしか現在栽培をしていないとのこと。干し大根に特化した大根を干す風景は八王子八十八景の一つだそうですが、種取りの難しさからなかなか後継者が現れないのだとか。なんとか続いてほしいものです。
江戸東京野菜、すなわち固定種は個性的な野菜たち。それに対するF1(一代交配種)は、個性を抑えて均質化しているけれど、全国共通で安定的に流通させられる良さがある。F1が流通する中で、各地に個性豊かな在来種の野菜たちが守られていくことが大切、と聞いてしっくりきました。危険性のある遺伝子組み換えとF1はまた別の話だと納得しました。非効率でも、手間がかかっても、リスクが高くても、続いてきた種を次の世代にも渡していくことが大切なんですね。
川口エンドウと多種エンドウの食べ比べの結果は?
さて、座学が終わり、いよいよ実食!今回は川口エンドウ(江戸東京野菜、赤花つるあり)、日本絹莢豌豆(白花つるあり伝統種)、赤花豌豆(所沢で栽培している赤花エンドウ)、の3種類を食べ比べました。
まずは1分間茹でたものを試食。チェックシートで見た目、食感、味、全体の項目を書いていきました。
▽川口エンドウは粒が大きく、厚くて固めでしたが、甘みと味があり、かめばかむほど味わい深いものでした。
▽日本キヌサヤは薄めでえぐみと青臭さがありましたが、食感はしゃきっとしていました。
▽赤花エンドウは一番みずみずしくてしゃきっとした食感が印象的でした。
エンドウにこんなに味の違いがあるなんて、食べ比べてみるまでわからなかったので驚きです。茹でたものの後で、料理したものもいただきました。
川口エンドウの料理を試食しました
▽川口エンドウと鮭のピザ
▽川口エンドウと卵の彩りサラダ
▽川口エンドウの中華風マリネ
いずれもエンドウの味と食感を存分に楽しめました。
今まではどちらかというと料理の彩りであり脇役だったエンドウ、これからは色々な食べ方にチャレンジしていきたいと思いました。また、地域に根ざした野菜たちを、もっと食べて応援していければと思います。
3種類の江戸東京野菜は、5月が川口エンドウ、8~10月が八王子ショウガ、11~12月が高倉ダイコンです。ショウガや大根も八王子グルメとして、季節になったら紹介していきたいと思います。
川口エンドウが買える・食べられるのは・・・
1.道の駅八王子滝山「ファーム滝山」(特設コーナーがあるそうです)
〒192-0011
東京都八王子市滝山町1-592-2
http://www.michinoeki-hachioji.net/
2.北前廻船紀行 けいの家
〒192-0046
東京都八王子市明神町3-9-1 MKビル
八王子野菜のメニューが豊富なお店です。
現在川口エンドウ祭り開催中!
http://blogs.yahoo.co.jp/kitakeinoya/68224598.html
3.あじなお
〒193-0833
東京都八王子市めじろ台1-8-25 アゴラビルB1F
自然栽培野菜・天然回遊魚・国産醸造調味料の和食割烹料理店です。
http://www.h7.dion.ne.jp/~ajinao/
4.八王子旬香そめい
〒193-0832
東京都八王子市千人町2-2-11
天婦羅、割烹で季節の味を日本酒で楽しみたい方にお薦めのお店です。
http://somei.info/
記事を書いた人
大野のどか
八王子で色々と活動中。現在木曜・金曜は高尾で、土曜日は西八王子でコミュニティバーを開いています。人と地域と社会をつなぐみんなの場(bar)を目指し、読書会、憲法バー、竹チャルカの糸紡ぎ、ほろ酔い書道、地域イベントなどのイベントを時々開催しています。
もっきんバーでのほろ酔い書道の作品(主宰:高尾ナイト&暗闇書道 吉田徳雄様)
もっきんバーでの読書会の様子(撮影日:2016年5月12日)
その他、八王子市民のがっこう まなび・つなぐ広場でもファシリテーターとして活動中。
・八王子市民のがっこう まなび・つなぐ広場
http://67653c01aeec5902.lolipop.jp/
もっきんバー お店データ
店名:もっきんmiracleバー
住所:〒193-0835 東京都八王子市千人町2丁目4−17 喫茶miracle内
営業日:毎週土曜日
ジャンル:コミュニティバー
アクセス
▽もっきんmiracleバー
当サイト管理人より
八王子グルメ探訪 第2回、八王子江戸東京野菜 川口エンドウ特集はいかがだったでしょうか。多摩・八王子江戸東京野菜研究会は生産者・流通・メディアをつなぐ活動をされています。
代表の福島さんは江戸野菜のことを話しだすと止まらないそうで、取材当日もまだまだ話し足りないようでした。私も川口エンドウを試食しましたが、豆の大きさが他品種とまったく違うことに驚きました。ビールや日本酒のおつまみにも合いますよ。
川口エンドウは今が旬です。皆様もぜひご賞味下さいね。
次回は京王八王子駅近くの路地裏にある、隠れ家的な本格フレンチ&ワインバー「Wine & Dine SOIE(ワインアンドダイン ソワ)」を取材予定です。シニアソムリエの店主と、うかい亭出身の料理長によるコラボレーションを堪能してまいります。